あいち技術ナビ

2024.01.23

繊維技術

【示差走査熱量測定を組み合わせた繊維鑑別】
尾張繊維技術センター

繊維鑑別は「JIS L 1030-1 繊維製品の混用率試験方法-第1部:繊維鑑別」に試験方法が規定されており、衣料用繊維を試料として繊維鑑別を行ったところ、赤外吸収スペクトルの測定試験から、試料はナイロン6またはナイロン66であると推察できました。しかし、赤外吸収スペクトルのみではナイロンの種類の特定は困難であり、溶解性試験でも判別できませんでした。そこで、示差走査熱量測定を行い試料の融点測定をしたところ、融点は約256℃でした。このことから、試料はナイロン66と鑑別しました。