あいち技術ナビ

2023.11.21

計測・分析技術

【走査型電子顕微鏡による微生物観察について】
食品工業技術センター

走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて高真空高倍率で微生物試料を観察するためには、観察面への微生物の非破壊的な接着と、微生物の構造を破壊しない試料乾燥が重要です。当センターでは、ポリリジンによる観察面への接着とアルコール置換による乾燥を基本とし、改良を重ねた手法が継承されています。図1は当センター開発の清酒酵母FIA2から生じた凝集性変異株のSEM観察写真です。凝集している状態が立体的に捉えられています。このように微生物もSEM観察を行うことで、その特徴の一端を掴むことが可能な場合があります。