あいち技術ナビ

2023.07.24

計測・分析技術

【GC×GCMSによる劣化樹脂の分析】
共同研究支援部

私たちの身の回りで広く使用されている樹脂製品は、様々な要因により劣化し元の製品特性が損なわれることがあります。劣化した樹脂の評価については、これまでに多くの方法が提案されています。あいち産業科学技術総合センターでは、赤外分光、ラマン分光、X線回折等で評価を行っています。本報では、二次元ガスクロマトグラフ質量分析(GC×GCMS)による事例を紹介します。
6ナイロン樹脂の劣化を模擬したサンプルを準備し、熱分解法によりサンプルをガス化させ、GC×GCMSにより分析を行いました。その結果劣化模擬サンプルからは6ナイロン分解生成物由来のピークが多く検出され、分子量低下が起きていることが推定されます。