あいち技術ナビ

2022.09.27

繊維技術

【モノフィラメント溶融紡糸について】
三河繊維技術センター

 溶融紡糸は、熱溶融した高分子材料を細孔から押出し、冷却・固化後に延伸することで連続した繊維であるフィラメントを作製する方法です。ここでは、三河繊維技術センター所有のモノフィラメント紡糸装置(図)を用いた溶融紡糸の評価事例を紹介します。
 ポリプロピレンのモノフィラメント作製時に延伸倍率を7~9倍に変化させ、引張試験を行いました。延伸倍率が上がるのに従い、強度が増加し、伸度は低下しました。延伸倍率を10倍にすると、フィラメントは延伸工程に耐えられず、試料を採取できませんでした。紡糸状況やフィラメント物性の評価から、今後の研究開発に役立つ情報を得ることができます。