あいち技術ナビ

2022.10.01

計測・分析技術

【イオンスパッタによる深さ方向分析について】
共同研究支援部

 イオンスパッタは、表面分析において深さ方向分析を行う上で必要不可欠な技術であり、TOF-SIMSやXPSなどの測定に利用されています。イオン源には幾つかの種類があり、それぞれに特徴があります。本稿では、イオン源の種類が深さ方向分析にどのような影響が出るのかを、TOF-SIMSによる実測例を用いて紹介します。
 C60クラスターイオンで深さ方向分析を行うと、境界がはっきりと現れることが分かりました。これは照射ダメージが少ないことが影響しており、無機物の変質や、有機物の分解を抑えた測定において重要なことが分かります。